CHO

・タンブリング!vol.3 シアターBRAVA!

脚本:広田光毅 演出・振付:増田哲治(TETSUHARU)
出演:柳下大馬場徹佐々木喜英木戸邑弥春川恭亮青柳塁斗延山信弘・志尊淳.・土屋シオン浅香航大江田結香新垣里沙.・石井正則

ついにvol.3まできたよ、タンブリング。凄いなー。まさかこんな人気(?)コンテンツになるなんてテレビドラマの時は思いもしなかったよ。しかもVol.1なんて酷い出来(演出脚本が)だったのに。なんだろう、プロデュース力とかそういうのの勝利、なのかしら。
烏森→タカ高(学だったっけ?)→サギ高→鶴島大と舞台を変え、vol.2はテレビドラマ版と全く関係ない人々の話でしたが(と言ってもvol.1も木山はいたはずだが性格が違ってたけど)、ここにきて何故かいきなり原点回帰。今回はテレビ版で水沢をやったトモが主演ですよ。
まぁ、ストーリー自体はテレビドラマの時から、基本、新体操に興味のない人々(と事情があって…な人)を新体操部に引き入れ→友情、団結→みんなで大会(団体戦)出ようぜ→試練→乗り越えて大会出場。なのは変わらないのですが、1より2の方が断然流れが良かったので(変な不良とか出てこないし!)、多少なりと期待ですよ。いやー、ホント、1は酷かった。だけど、だからって2を見に行かない選択肢はないのです。壮ちゃん出てたし。
そして、3を見に行かないと言う選択肢もないのです。トモにバーちょんですもの!!
しっかし1・2とは明らかに違うキャスティングだよなー、今までも確かにメインにいたけど、今回勢ぞろいじゃないですか。舞台に慣れてて動けて若い子を連れてこよう、となったら多少は分かるけど…って、1・2のそうじゃない子を鍛えるのが大変だったのかな……なんて思ってみたり、いやいや凄い客寄せなんだよと思ってもみたり。ま、見事に釣られるわけですけどね!!!!だってトモとばーちょんだもの!!

あ、そういえば劇場着いてパンフ買おうと思ったらジャージバージョンしか残ってなかったです。制服バージョンの方が良かったのにッ…でもそう思った人がたくさんいたってことですよね。友達と違うバージョンかって読み比べるのも楽しみなのになー今回も中身違うって言ってたし。ホント、いつものことながら物販に凄い力入ってます。ガチャガチャとかあったよ?(こういうの見るとターゲット層の年齢低いのかなーと思うんですが、2だとフィリップ君(と千葉ちゃん)にしても、今回の若い子のストライクな人って誰?? 志尊以外はそこそこ上の層がターゲットだと思うんだけど)
でも、タンブリングは(衣装はあれなのにw)、物販のデザインいつも凄いいいんだよねーパンフもバッグも可愛いの。でも、特典写真とかは普通の高校生が(先生に頼んで)体育館で撮った記念写真みたいな出来なのがタンブリングクオリティ。…いやー、この写真じゃ購買意欲をそそられないぜ?(笑)


さくっと感想。

お話は簡単に言うと、
進学した体育大学の新体操部で団体戦に出たトモが直前に後輩のハルにアドバイス(つか激励)したところ、その試合でハルが失敗して新体操が出来なくなる→トモ、体育大学から鶴島大に編入→鶴島大新体操部の部長ばーちょんは邑弥とヒデとともに団体戦に出ようと言う夢があるのだが直前で部員が抜けてしまったために部員勧誘中→ダンサールイトとトシを女子を餌に上手く勧誘→トモとばーちょん(幼馴染)運命の再会→言いくるめて新体操部に→ついでに伝説のカラ校メンバー水沢さんに憧れてた新体操経験者の志尊もゲット→ばーちょん怪我だと嘘をつきトモを演技にも担ぎ出す→嘘がばれる→もめたあと、トモ名実ともに新体操部に→いきなりばーちょんが新体操部どころか大学を辞める→部がバラバラに→実はばーちょんは家庭の事情でお金がなくて就職しなければならないのだった→ハルのトラウマを乗り越え、ばーちょんにはっぱをかけるトモ→盗み聞きしていたヒデからの連絡でばーちょんの事情を知りやる気になる新体操部部員たち→ハルもトモが立ち直ったなら手伝うよ→
大会出場→頑張れみんな、ばーちょんも頑張るよ!! でした。


演出とか脚本とか。

演出はかなり良くなってました。前々回比だとそれ以下はないだろうって感じなので前回比ですよ(笑)。(ルドビコ見てても思うけど、演出(とか脚本)の人が出演するのってやっぱりよほど客観的じゃないと無理だよね。TETSUHARUさんの振り付けした舞台とか他にも見てますが、振り付けだけなら(好みはあるにせよ)悪いと思ったことないし、2以下は演出もそんなに酷くないと思うの。演出がはじめてと言うのを加味しても、1はTETSUHARUさんが出てるところがとにかくいらなかったとしか言えないもん。他にも駄目なとこは色々あったけれども。)
やっぱりお歌はありましたが、これはまぁ、いまさらなくなったらそれはそれで物足りない気もする名物みたいなものかもしれないし(演出だけの問題じゃないだろうし)、場面変換の唐突さはあんまりなかったし。これは脚本に助けられたのも大きいかなー。
そう、脚本は凄い良かった、とまではいかないけど、良かったと思う。変な不良とか一切出てこないし、団体戦の人数あわせの無理やりな病気や怪我もなかったし。やっぱテレビ版(と1)の脚本はそこがあからさまに脚本の都合ですよ感が酷かった上に後味悪かったから、そこがないだけでかなり高得点ですよ。
そう、人数あわせのための無理やりな、のがないだけで怪我はあるし、7人の団体が6人になるのね。それはあるんだけど、怪我はトモが新体操を辞め、それなりに強い体育大学の新体操部から弱小大学に移ってくるのに必要不可欠である上越えるべきトラウマとして上手く使ってあるし、ドラマの水沢だったら確かにそのあとちゃんと新体操続けてるはずなのに弱小校で熱血!俺が新体操部を作っていくぜーーーーーてタイプじゃないのも綺麗に説明出来てたと思う。
人数減らしも確かにご都合主義だなーと思うけど、そんなに無理やり感がないんだよね。なんだろう、退場せざるを得なくなったばーちょんが話の真ん中にいるから、かなぁ?
一個だけすごーく引っかかったのは、ばーちょん(とヒデ)が4回生だってこと。今4回生で、去年お父さんが事故を起こしてどうにもならなくなり(?ここがよく判らんかったんだが、事故を起こして会社に保障をしなくちゃいけないの??)、さらに年の頭(つまりまだ3回生の時だよな)に無理をしすぎた父親が倒れてにっちもさっちも行かなくなったのに、インカレ直前(インカレは8月下旬だから、予選が7月末?)に退学して就職って。鶴島大学は私立だろうし、4回生分の授業料を納入済み(少なくとも前期は)なこと考えたら、絶対退学しないよなー。だって4回生って、もう授業とか(よほどサボって単位落としまくってない限り)ないし、今までどおりバイトしてる方が稼げたると思うんだ。高卒(になるよな)新入社員の給料ってそんなに高いとも思えないもん。インカレ終わってからなら部活を気にせずばしばしバイトできるんだからバイトの方が絶対稼げるよ。体力もあるし。それでもやめないといけないくらい切羽詰ってるんだったら授業料はどうしたんだ、ですよ。9月になっ
たら後期で、そのお金が払えないって言っても休
学でも何でも出来ますし。それほど逼迫してるんだよ、と言うのかもだが、だからそれだったら前期の授業料が納められるわけないだろ、ってことですよ。時系列が変なんだもん。そういう細かいことが気になっちゃうのさ。
つか、ばーちょんの夢は教師だったわけでしょ? 教員採用試験って、もう終わってますし。普通は7月中だよね。受けられない、のは兎も角として願書は5月とかにはもう提出済みなわけですよ、そういう話が一切出てないのがね。
うーん、その時期にトモも就職活動してるんだけど、それもなー。まぁ、トモはハルに怪我させちゃった、ってトラウマで今までの人生設計をなげうってたりするからまだ納得できるんだけど、ヒデも「多分」、親のとこ、とか言ってるし、なんだろう、実際の現場との齟齬がすごい。この人たちが3回生ならいいの。すごーく分かるんだ。だけど、(多分、「最後の」団体戦にしたいがために)設定を4回生にしたから変なことになってるんだよね。
細かいことが気になってすみません。なんか、今までと比べてイラっとするところのないお話だったからここだけ凄く気になった。一気に現実味がないと言うか。

キャスト。

主役のトモ。
流石ですよ、心配してなかったけど、やっぱり流石だ。ドラマとはちょっと違うかなぁ?って部分は確かにあるんだけど、あの頃よりお兄ちゃんになってるし(お兄ちゃん、って感じなんだよねー)、木山が目の前にいない分のびのびしてるのかな、とも思うし、脚本の人違うしねー(笑)。あ、途中で一回木山のことを思い出すところがあるんだけど、そこの言い方が凄く良かった! もう過去のこと、な話し方なんだけど、顔がすごいなんつか乙女だった自分を懐かしむみたいな。ちょう可愛かった!!!
新体操演技は、ドラマの頃から誰より安定してたし、少しくらいのブランクは取り戻すだろうと思って心配してなかったけど、ホント、流石。体動くなー。
相変わらず体は締まってるのに腿とかがむっちりしているなんつーかちょっと女子みたいな体つきで、水沢だなぁ、って思いました。

ばーちょん。
銀河鉄道以来の(4年前!?)生ばーちょん。見たい演目は大阪来てくれないし、来るやつは日程とか役とかもろもろで都合が合わず、で4年ぶりですよ、懐かしい…!!
で、新体操をばーちょんが!?と密かに心配していたのですが、新体操部部長なのに、最初は怪我した振り、その後は退部(退学)で、一切新体操をしない役でしたww ホントにひとっつもしないもんだからちょっと笑った。
OPのダンスの時も、他のメンバーがシャキシャキ動く子ばっかりなものでえらく省エネダンスに見えたし。そゆとこはあんまりかわらないのね。
でも、4年ぶりに見たばーちょんはえらく振り切っていらっしゃいました。最初はすっごいコメディな役で(途中から一気にシリアスになる)、でもその演技が間とか悪かったらシラーっとするだろうな、という感じなんだけど、凄く上手かった! おお、馬場さん頑張っていらっしゃる!!と心の中でこぶしを握り締めたり。うん、ホントに演技上手くなったなー。
あ、話の中でばーちょんはトモと幼馴染で、再会の時に中学以来?みたいな話をしてて、私、トモとばーちょんと同時に見るのがミュの入れ替わりの時以来だったもので、あああの時かーと素で思ってしまいましたwwwwwちげーよ。

ヒデ。
ヒデさまはいつもヒデさまなのね。最初の部分だけで脚本から忘れられてはいたけど、王子様設定だった。しかもナルシスト。なんだろう、見た目の所為なのかしら…。でもそんなナルシストっぽく見えないと思うんだけど、一つもこんな感じな気がする…。
なんか出番の割にあんまり印象がないのは他の人を見るのにいっぱいいっぱいだったからかな。なんか、設定からしたらもっとおいしくなりそうな役なのに勿体無い気がする。

木戸君
私が見た次の日に怪我をしちゃったみたいで、体もだけど、舞台に穴を開けちゃったと気にしてるんじゃないかと凄く心配です。大丈夫かな…。
木戸君、金太郎でしか見てないけど、なんかすっごくカワイクってこの子こんなに可愛かった!?と思っちゃったよ。ばーちょんのことを凄く尊敬しててキラキラした目で見てる役で、そこが可愛かったのもあるんだろうけど、そう思わせるほど入り込んでた、ってことだとしたら凄いよね。
あー、ホント、木戸君の日吉がすごく良かったので凱旋で演じてるのをいろんな人に見てもらえなくてとても残念です。一番残念なのは本人だろうけど、ホント、皆に見て欲しかったよ。
今後もタンブリングが続いていくといいな、と思います。また出るためにだけじゃなく、今回で終わってしまったら木戸君が気にするんじゃないかなと思うので。
代役の鍵本君は時間ないけど頑張って、そして怪我だけはしないでね。

ハル。
ヒデが白石の頃から王子様なんだとしたら、ハルは…どうしちゃったの?
生で見たのは3年ぶりくらいかと思いますが、出てるの知ってたのに最初、誰かさっぱり分かりませんでした。全員出揃ったあたりで、あれ、あれもしかしてハルじゃね?と気づいてびっくり。そういや確かにそうかも…、と。
ボクシングをやってるからなんだろうけど、体つきがごつくなっててどう見ても新体操をやりそうには見えなかった…。顔もごつくなったよね。
いや、悪いって言うんじゃないんだけど、あまりの変貌にびっくりしたのです。
役柄がすっごくイラッとする感じだったので、うーん。これはそもそもトモ(の役)が悪いんだけど、でも、それにしても態度悪、としか思えなかったんだよね。もっとトモに心をかけてる感じに演じて欲しかったなー。

ルイトはいつものルイトでした。いい意味で。流石の安定感。ルイトはなんだかんだ言いつつ一年に一回ずつ位見てるけど、やっぱり舞台で体動かしてるルイトはいいな。
しかし志尊くんと並んだのみたら成長したなぁぁぁぁぁと心底思うわ。初めて見たの、もう7年も前なんだもんね…。
トシも変わってた。トシは面影は在りつつ、ほっぺの丸さとかがなくなって精悍になってた。ちょっと見ない間に変わるもんだなぁ。まさに大人になった感じ。
ルイトとキャッキャしてるのが可愛かった。もっといろんなところで見たいです。
志尊くんは可愛かったよ…。休憩時のアナウンスで僕可愛かったですよね。と自分で言っちゃうくらい可愛かったよ。
なんだこの生き物…。
JKはあんまり出番がなかったなー新垣さんの椅子になったのが一番の見せ場かな。ま、ライダーがあって新体操させるわけにはいかなかっただろうし、とりあえず舞台にあがるとこからだよね。
忍たまとかは見てないのでどれくらいの出番があったのかしらないけど、舞台上にいて違和感はなかったので、これからが楽しみです。
んー、でもJKはテレビでもいけるよなー。
浅香くんはマネージャー役だったけど、確かこのこジャニだった子だよね? もっと動いてもいいのになー残念。


で、新体操の人たちは相変わらずホント凄かった。1の時はこれだけのためにお金払った!と言ってもいいくらい、比重が新体操にかかりましたが(役者はよかったけど脚本演出が酷すぎたので、新体操に癒しを求めたのだった)、今回は他がよかった分、比重はそこまででもなく。
しかし、彼らがいなければこの舞台の魅力は半減どころか、ですよ。
ホント、見てるだけで涙があふれてくるんだよね。凄い。全力で拍手です。狭い舞台、という制限がないところでぜひ見てみたい、といつも思いますが、やっぱりメジャーなスポーツではないし、機会がないままなんだよねぇ。

いっつも思うけど何年もやってる彼らにはもちろん及ばないけど、そこそこ見られる程度には演技できてる役者の子達はホント凄いわ…。
そりゃ、体動く子連れてこないと無理だよなぁ。
怪我がありませんように、といつも思うけど、今回は残念なことになってしまい。
うん、ホント、木戸君が元気で戻ってきて、気に病むことがありませんように。他の人たちも、怪我がなく終わりますようにと心から願います。