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・カワイクなくちゃいけないリユウ 兵庫県立文化会館

作:ニール・ラビュート 翻訳:平田綾子 演出:深作健太
出演: 村井良大吉川友村川絵梨・植原卓也


あらすじ(公式サイトから引用)

ステッフは自分がキレイかどうか、彼氏のグレッグがどう思っているのか、コンプレックスを持ち、ふとした会話のやり取りから、2人の恋愛関係に大きなヒビが入ってしまう。
友人カップル、ケントとカーリーもそんな騒ぎに巻き込まれ、恋することって何? 彼氏・彼女って何なのか? 本当に好きなのか? 異性への感情に思い悩む。
本音を吐き出し、溜まったうっぷんを晴らし、落ち込み、また踏ん張り、やがて4人は少しづつ成長していく…。


続けざまにたっくんの舞台です。私、何気にたっくんの舞台凄い見てるよなー。宝石シリーズは東京でしかやってないからそれは見れてないけど(見たかった…!!!)、大阪でやったのは皆勤賞じゃね? うん、いまちょっとwikiってきたけど、多分皆勤賞。
「FROGS」と「黒執事」「BLACK&WHITE」は東京しかやらなかったけど見に行ったし。うん、舞台に立ってるたっくん大好き。しかも普通の役よりちょっと変な役の方が俄然輝くよね。フクロウとかグレルとか悪魔な天使とかオカマの女神とか(笑)。逆にカレーライフみたいな普通の役はちょっと独特になりすぎて、好き嫌いが分かれるんじゃないかなぁ。
城田を除くとたっくんと相葉さん、どっちをたくさん見てるかしら…テニスのリードがある分相葉さんかしら(2代目3代目は死ぬほど見たのでww 相葉さんが出た5代目も見たし)。つか、相葉さんの舞台で見てないの、主役が変わったなんか歌の舞台だけな気が。
なんてことを考えつつ、地元でやる公演を見に行かないわけがなく、張り切って行ってまいりました。


先にさくっと簡単な感想を書くと、登場人物の誰にも共感できねええええええええええええ!!!!(太字で)です。
アメリカ人が脚本書いてるので、と言うのも大きいと思う。偏見ではなく、日本人にはないメンタリティだよね、と思わせられると言うか。特に女子。良大のやってたグレッグはまだなんとなくわかるかなー、程度。うん、グレッグは日本人の感じに近いと思う。あとはホント全く共感できなかったよ。
なんだけど、面白かった。誰一人として共感できないし、見てる間中イライラしっぱなしなのに、面白いの。不思議。脚本が上手い、ってこういうことを言うんだろうなー。
(演出の深作さんとはたっくんはカレーライフでもご一緒させてもらってて、続けて出てる、ってことは多少なりと気に入ってもらえたんだろうな、と思うんですが(そいや良大は次回作が深作さんだ)、正直、カレーライフはお話はまぁ普通だったけど演出のせいでもたもたしてるなー、と感じたので、脚本の力だろうと思ってます。いやー、カレーライフはもっとテンポよくやったらもっと面白くなったと思うんだよね!)


グレッグがケントに、新人の女の子と比べて彼女(ステッフ)の顔は並だよね、と言ってしまう事で喧嘩になる、って事はアメリカ人にはあんまり身内を貶めて、ってのがないのかな。日本にはそういう言葉がたくさんあるじゃないですか、愚妻が、とかそういうの。
そうじゃなくても、一般論で、どっちが可愛い、だったら新人さんだ、てのはあると思うんだよなー。自分に直接あいつよりお前可愛くないぜーカワイクなれよ、ってモラハラッぽくいわれたんならともかくほかの人との会話の一部を告げ口されてそれであれだけ怒るなんて、私、この彼女好きになれないわー人の話を聞け、とずっと思ってました。とにかく最初から最後までお前人の話聞けよ!!!って。だってもう少しでも聞く耳があれば、って思うんだもん。グレッグが何か言うと遮って言わせないし。友達としても付き合いたくないわー(笑)。
可愛くない、って事にコンプレックスがあるんだろうけど、それにしても、でも、俺は、それでもお前を選ぶ、とあれだけ言ってるのに。可愛いって言って欲しい、って言われてもさ、ケント相手にそんなこと言ったらさらにけちょんけちょんにされそうじゃないですか?(笑)
んー、これが付き合って1年くらいならまぁこれで別れたりもするだろうな、と思うんだけど、4年付き合ってるんだよね。グレッグの優柔不断と言うか、口下手で更に何を言って欲しいのか慮るのが経たなの知ってないわけないじゃない、もう少し譲歩しろよ、と言うか、何でこれで4年も付き合っていられたのかさっぱり分かんなかった。
好きだったんだろうけど、でもさくっと次の男に行ってるし、なのに、プロポーズされたとかいいつつグレッグに引き止めてほしいみたいだし、これ、その男の立場からするといい面の皮だよね、と言うかどうせすぐその男とも別れるんでしょーとしか言えないわ。私の周りにはこういう女の子いないし、いても付き合わないのでなぁ…、めんどくさいわー、ホント。

で、告げ口した女もなんでだよ、としか思えない。顔が可愛すぎて、とか彼氏が浮気して、とかはまぁわかんなくないんだ。可愛いから、ってだけで中身を見もせずに付きまとわれてね?ってのが悩みだったり中身がないのが悩みだったりするんだけど、この子のキャラ付けがイマイチだったかなぁ。この、キャラクターが"親友の彼氏が親友の顔の事を並って言った"のを親友に言うかな、と。
……いい意味で言ったんなら判らなくもないかな…?
私はいつも顔だけだけど、ステッフは顔じゃなくて中身で選んでもらえてるんだ良かったね、みたいな?でもそんなニュアンスをあの子から感じなかったんだよなー。ま、そのニュアンスで言ったとしても(人の話を聞かないで突っ走る)ステッフの反応は変わらなかっただろうからそっちなのかもだけど。うーん、掴み辛い子だった。もう少し何かキャラ付けしてあると良かった、かな。

グレッグは、ステッフのところでも書いたけど、あれだな、日本人の口下手な男の子って感じ。アメリカ人にはないのかなぁ。わかる部分がたくさんあった。が、もっと学習しろよ、とも思うけどね。でも学習したところであの彼女じゃあ言う前に遮られて(最後みたいに)グレッグじゃあと30年くらい修行を重ねないとダメだろうけど。
うちの彼女なんかヒステリー起こしてるんだけど、どうしたらいいかなぁとにかく謝っちゃえ、で原因を突き止めようとしないタイプだよね。
私は嫌いじゃあないタイプなのだが(自分が理詰めな人間なので)、ステッフとは絶望的に合わないだろう。

ケントは…うん、浮気男でダメんずの見本みたいな感じですね。たっくん上手くてちょうむかつく!!というか、4人とも…いや、カーリー以外の3人とも上手すぎてむかつく!!! カーリーは下手ではないけど別にむかつきはしなかった。可愛いなーとは思うんだけど。自分が可愛いと思ってる人とかは上から目線すぎてむかつくかもしれぬ(笑)
ゆったりとしたペースですぐ腕力で解決しようとする浮気男で長年の友人まで失うだめんずなんだけど、中身がたっくんだからかたまに凄いかっこよく見えるんだよね。ダメダメな男なんだけどさ。凄い理不尽にグレッグの所為で浮気したようなもんだから、と言ったのにははぁぁぁ?となったし、やっぱりむかつくし、カーリーは逃げたらいいよ、絶対その浮気したビッチとの方がお似合いだよ!!と心の底から思うけど、ある一部の人にはたまらなく魅力的なんだろうなー。


うん、納得できない話だった(笑)。
だけど、みんなキャラが立ってて、みんな上手くて、凄く納得できない人たちの話なのに面白かったんだよなぁ。
4人しか出ない舞台だけど、凄く広がりも感じたし、4人とも、この舞台で凄く成長したんじゃないかと思う。こんな舞台が出来たって、絶対凄くいい経験だよ。
がっつり恋愛のお話は良大でもたっくんでも見たことなかったし新鮮でした。(良大の小次郎は…恋愛にまで発展してないし)
話というか展開は好きじゃないけど見てよかった舞台、ってすごいな。と目ウロコですよホント、いい舞台見たな!!!!!!